Blogを書くという行為をそろそろ再開しようと思い立ったので、まず、書きやすいし、ご時世がらもちょうど良い、2023年に見た映画まとめです。 映画を趣味にしようという割にはそんなに映画を見てない事がばれてしまう記事にもなります。

2023年に見た映画

映画を見るパターンとしては大きく分けて、映画館に行って見ると、自宅で見るというパターンがあります。 自分は1:1くらいの割合で映画を見ているので、とりあえず分けてリストアップしてみます。

映画館に行って見た映画

今年映画館でみた映画は以下です。

  • エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
  • インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
  • ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE
  • 名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)
  • ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
  • 岸辺露伴 ルーヴルへ行く
  • 怪物
  • 水は海に向かって流れる
  • 君たちはどう生きるか
  • 特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト
  • 劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)
  • アリスとテレスのまぼろし工場
  • 北極百貨店のコンシェルジュさん
  • ドミノ
  • ゴジラ−1.0
  • 正欲
  • 駒田蒸留所へようこそ
  • 結束バンドLIVE 恒星
  • 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
  • 怪物の木こり
  • 劇場版 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
  • 窓ぎわのトットちゃん
  • PERFECT DAYS
  • シン・仮面ライダー
  • テイラー・スウィフト: THE ERAS TOUR
  • スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース
  • ジョン・ウィック:コンセクエンス
  • 最後まで行く
  • ウィッシュ
  • TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー

後からリストアップしたのでこれで全てか分かりませんが、31本です。 映画館にはもうちょっと行っていて去年公開のすずめの戸締まりをこれ以外に3回くらい観に行ったり、シン・仮面ライダーを3回くらい観に行ったり、君たちはどう生きるかを2回くらい観に行ったりしてたりしました。

自宅で見た映画

今年自宅で見た映画は以下です。

  • ゴッドファーザー Part1
  • C’MON C’MON
  • ゲット・アウト
  • BABY DRIVER
  • メタモルフォーゼの縁側
  • ちょっと思い出しただけ
  • アパートの鍵貸します
  • ザ・ファブル
  • フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
  • 女神の継承
  • 雨月物語
  • マイ・ブロークン・マリコ
  • 新解釈・三国志
  • ナイブズ・アウト
  • スティング
  • タクシードライバー
  • ベイビー・ブローカー
  • Mr.ノーバディ
  • ずっと独身でいるつもり?
  • MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない
  • 劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM[前編]君の列車は生存戦略
  • 劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM[後編]僕は君を愛してる
  • 復讐するは我にあり
  • ファイトクラブ
  • 時計仕掛けのオレンジ
  • 或る夜の出来事
  • 神々の山嶺
  • シャイロックの子供たち
  • ザリガニの鳴くところ
  • search/#サーチ2
  • 秋刀魚の味

今年家で見た件数は31本でした。 今年も大学の同期と定期的に試聴会を開催出来たのが良かった点ですね。

2023年に見た映画からのおすすめ映画

体感として、今年は実写の邦画も結構面白かったなぁと思います。 今まであまり、実写の邦画で良いなぁと思った映画はなかったのですが、今年見た映画では邦画の実写映画も結構良い作品が多かったです。

実写の邦画では以下の作品が良かったです。

  • 怪物
  • 正欲
  • PERFECT DAYS

これらの実写邦画映画は見ても損はないと思います。 今年良かった作品の中から幾つか紹介したいと思います。 (PERFECT DAYSは邦画か怪しいですがここは雰囲気で)

怪物

大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子どもたちが平穏な日常を送っている。そんなある日、学校でケンカが起きる。それはよくある子ども同士のケンカのように見えたが、当人たちの主張は食い違い、それが次第に社会やメディアをも巻き込んだ大事へと発展していく。そしてある嵐の朝、子どもたちがこつ然と姿を消してしまう。 https://eiga.com/movie/98367/

怪物に関しては、ストーリーはもちろん良いのだが、圧倒的に絵と音楽が良い。 自分は、読書のタイミングでは映画のサントラをBGMにして、読書をするという習慣がある。 ただ、怪物に関しては絵と音楽がよく、あまりこの用途に利用出来ない。 サントラを聴くだけで、映画の場面場面がすぐに思い出されてしまい、読書から脳が離れていってしまう。 そのくらい、音と絵上手くリンクした作品になっている。 アメリカ映画とはまたちがった絵作り/音作りの作品としては最高の物だと思う。

ストーリーに関しては、黒澤明の羅生門スタイルで、一つの事件がそれぞれの登場人物達の目線で語られるという形になっている。 キーワードとしてはタイトルの 怪物 という言葉が中心に、それぞれの登場人物の目線なのだが、それゆえに他人の目線が分からない事による、疑心暗鬼など、 怪物 とは何なのかとういう事を考えさせてくれる。 そんな事を考えてみなくても、はらはらドキドキの、ジュブナイル物としても見る事が出来る。

個人的には、自分が見てきた中では、是枝監督作品として最も好きな作品になった。

正欲

横浜に暮らす検事の寺井啓喜は、不登校になった息子の教育方針をめぐり妻と衝突を繰り返している。広島のショッピングモールで契約社員として働きながら実家で代わり映えのない日々を過ごす桐生夏月は、中学の時に転校していった佐々木佳道が地元に戻ってきたことを知る。大学のダンスサークルに所属する諸橋大也は準ミスターに選ばれるほどの容姿だが、心を誰にも開かずにいる。学園祭実行委員としてダイバーシティフェスを企画した神戸八重子は、大也のダンスサークルに出演を依頼する。 https://eiga.com/movie/97872/

こちらは、朝井リョウの同名小説の映画化作品である。 朝井リョウというと、「桐島、部活やめるってよ」や「何者」などもであるある通り、映画化に向いた小説家ではあるが、どれも自分を見つめ直す事を中心に描かれている。 今作の正欲もまさに、自分を見つめ直す作品になっている。

劇中の「明日死にたくない人のための社会」とい言葉が映画を見終わってからもずっしりとのしかかってくる。

作中では

  • マジョリティ
  • マジョリティの人が理解出来るマイノリティ
  • マジョリティの人が理解出来ないマイノリティ

という、登場キャラクタが出てくる。 作中ではとくに、マイノリティ側の目線で吐き出される言葉の1つ1つで、社会がマジョリティのために出来ているという事を分からせてくれる。

個人的には、認めるという事は、マジョリティからの上から目線で、勝手に、マジョリティ側の価値観に当てはめようとしてくるのが嫌という感じの台詞があるがガツンと響いた。 自分も最近はあまりオタク活動出来ていないがオタクではあるので、認めるとかどうとかじゃなくて、そに有るという事だけ認識してほっておいて欲しい。

また、この映画ではインターネットの良い所も見る事が出来、昨今のインターネットの辛い面がばり見ている身としては少し心が洗われる良い話でもあった。

作品全体として暗いトーンで進んで行くのだが、エンディングで素晴らしく前向きなメッセージを受け取れるので最後まで見て欲しい。

PERFECT DAYS

東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読むことが楽しみであり、人生は風に揺れる木のようでもあった。そして木が好きな平山は、いつも小さなフィルムカメラを持ち歩き、自身を重ねるかのように木々の写真を撮っていた。そんなある日、思いがけない再会を果たしたことをきっかけに、彼の過去に少しずつ光が当たっていく。 https://eiga.com/movie/99306/

トイレ清掃員の役所広司(平山)の2週間を見る事が出来る。 ただ、その日常が普通に面白い。 名前なんか全くしらないが、よく顔を見る人と、気まずく目配せしたり、何時も行く居酒屋で特に会話するわけでもないが、知り合いと挨拶したり。 そして、その平山のPERFECT(あくまでも正確なや成熟したという意味で個人的には受け取りたい)な日常の、ほんと少しのゆらぎから見える影というのがまた、それも良い日常だよねという事を感じさせてくれる。

PERFECT DAYSというタイトルから、これを完璧ななどと受け取ると、正直、寂しい気もする(富のない生活が完璧だと言う気もない)が、それは受け手なりの思い浮かべるPERFECT DAYSを目指せばよいだけの話なので、そこはおのおのが目指したい所を目指すと良い。

また、映像も良い。 室内の映像に関しては、小津安二郎をリスペクトした感じで、きまった画角で結構頑張っている。 一部堪えきれなくなり、説明をするためのカメラ移動なんかもあったが(ここはもうちょっと頑張って欲しかった)、概ね綺麗な絵で、淡々と、日常を描いてくれている。 作中で流れる1970年代のロックと合わさって映像としても見るだけで心地よくなれる良い映画になっている。

おわりに

今年は合計で60本以上とそこそこ映画を見れたんじゃないかなぁと思ってはいます。 ただ、今年の前半はあまり劇場に行けて無く、後半からペースを取り戻したという感じなので、来年はもうちょっと、映画館に通いたいなぁという気持ちです。

あと、また、来年も忘れずにBlogを書けるように頑張りたい所ですね。